2016. 02. 22  
レガート ウインターコンサート

14日(木)東京オペラシティ 近江楽堂
女声3、男声4のグループに、今回はパリ在住のソプラノ、高橋美千子を加えてのアンサンブル。
武満徹の「小さな空」やアメージング・グレース等の小品のステージのあと、なんとフォーレのレクイエム。
これは、してやられた、という印象。
比較的大人数で柔らかく、真綿にくるまれたような響きに包まれて聴きたいこの曲を、ソリストを含めて8人で歌うというのはいかがなものか、という先入観はすぐに消えた。
豊かすぎるほどのホールの響きを生かして、美しいアンサンブルを聞かせてくれた。
ただ、ソリストをステージの両端に置いていたが、特にソプラノの響きが薄くなっていたように思う。センターに置けば透明感のある声がもっと生かされたのではないかと感じた。
クラヴィノーヴァによるオルガン伴奏は、私もお世話になった渡部香さん、勝手が違う楽器で苦労したのではないかと思われるが、的確な音量バランスで頼もしいサポートだったと思う。

レガート_convert


新日本フィルハーモニー交響楽団演奏会

ブリテン:戦争レクイエム op.66


(ソプラノ)アルビナ・シャギムラトヴァ (テノール)イアン・ボストリッジ
(バリトン)アウドゥン・イヴェルセン (合唱)栗友会合唱団、東京少年少女合唱団
 (指揮)ダニエル・ハーディング  (合唱指揮)栗山文昭、長谷川久恵
15日(金)すみだトリフォニーホール
宗教心も持たず、音楽にほとんど精神性を感じることはないのだが、この演奏には緊張感、昂揚感、安堵感といったものが満ち溢れていて素晴らしい演奏だった。特にテノールのボストリッジはこういう語りかけるような歌い方は天下一品で、意味は分からなくても、何やら説得されたような気になる。
ソプラノのソロは、正面の高いオルガンの位置、少年少女合唱はどこにいたのか分からなかったが、三次元的な響きが効果的だった。
新日フィルは、いつも少々粗っぽい感じになるところが気になるのだが、今回は濃密かつ柔軟な音作りで、ハーディングのしなやかな指揮ぶりによくついていたと思う。
栗友会の合唱は、言うことなし、冒頭、腰掛けたまま静かに歌いだすレクイエムは正に鳥肌ものだった。ノイズっ気のない美しさとダイナミックレンジの広さは圧巻で、現在、最も優れた合唱集団だといっても過言ではない。世界的にもこれほど肌理の細かい合唱団は聴いたことがない。
眠くなるのを覚悟していたが、いろいろ予習して行った効果もあって、心地よい緊張を伴ってバッチリ聴くことができた演奏会だった。
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板橋区演奏家協会 ファミリー音楽会
24日(日)板橋区立文化会館大ホール

板橋区在住の演奏家による、子供やお年寄りを対象としたコンサートで、定期的に開催されているようだ。周囲の会話を聞いていると、毎回このコンサートを楽しみにしているお年寄りも多いらしい。
ファミリー音楽会とは言え、テーマに「大切な人の思い出」とある通り、今回は大人向けのプログラム、聞きなれない曲を織り交ぜて楽しめる内容になっていた。
声楽を中心に器楽や合唱を加え、一定の演奏水準が保たれていて、聴きごたえはあるのだが、掲げられたテーマに対してやや散漫な印象を受けた。
せっかく「お楽しみタイム」といった愉快なステージもあるのだから、プログラム構成に、もうひと工夫あればよかったと思う。


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新国立劇場 モーツァルト オペラ「魔笛」

ロベルト・パーテルノストロ指揮 東京交響楽団
 (演出)ミヒャエル・ハンペ
タミーノ:鈴木 准   パミーナ:増田のり子   夜の女王:佐藤美恵子
ザラストロ:妻屋秀和  パパゲーナ:鷲尾麻衣  パパゲーノ:近藤 圭 (他)
26日(火)新国立劇場オペラパレス
ハンペ演出による魔笛の国内公演は6シーズン目になるとのことだが、奇をてらうことのない、ごくオーソドックスなもので、新国立の複雑に動く装置を駆使した舞台は見ごたえ十分だ。
歌手陣は揃って歌い慣れた感じで可もなく不可もなし、ただ、夜の女王を得意とする、佐藤美恵子が必ずしも絶好調という印象でなかったのがいささか残念な気がした。
1幕では、天井から宙ずり状態でおりてきて5メートル位の高さでアリアを歌うという場面があり、以前、同じ演出で観たときは5列目から、見上げるような感じで、ゾクゾクしてしまったものだが、今回は11列目、それでもちょっと恐ろしかった!
物語の進行上、重要な役割を果たす3人の童子(前川依子、直野容子、松浦麗)と3人の侍女(横山恵子、小林由佳、小野美咲)が、声、演技、容姿共に綺麗で、きびきびとした動きが印象的だった。
パパゲーノは、予定されていた萩原 潤が体調不良ということでカバーの近藤が務めていたが、無難にというより楽しげに熟していた。ただ台詞を忘れたのか日本語で笑いをとっていた部分があった。
年末に聴いた日フィルの第九でも、ソリストの交代があり、この時期はプロでも体調管理が難しいようだ。
魔笛convert


YMCAオラトリオ・ソサエティ第7回定期演奏会

M・ハイドン、W・A・モーツァルト 「レクイエム」
30日(土)紀尾井ホール
(指揮)渡辺善忠  (オルガン)堀井美和子
(ソプラノ)加藤麻衣 (アルト)小川明子
(テノール)鏡 貴之 (バリトン)原田 圭
合唱団、室内オーケストラ、オルガンが、ホールの大きさ(響き)にピタリとはまった、素敵な演奏会だった。
指揮者の渡辺善忠氏は音楽経歴もさることながら、教会の牧師でもあり、大変熱心なキリスト教の伝道師であるようだ。合唱指揮者によく見かける、派手なパフォーマンスは皆無、真摯な指揮ぶりが好ましかった。
合唱、オケ共に終始穏やかに流れて、激することなく心地よいハーモニーが保たれていた。
ソリストはいずれも脂ののった(宗教曲に相応しくない表現だが!)中堅どころで、ソロ、重唱ともにのびやかで気持ちが良かった。
ミハエル・ハイドンの「レクイエム」は初めてお耳にかかったが、出だしからモーツァルトにそっくりで、ええっ?と思ったが、時代的にモーツァルトが影響を受けたのかもしれない。
今回のプログラムはそのような背景を見通せるように考えられたものらしい。
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がんも

Author:がんも
ヨハン・シュトラウスと女の子が大好きな老人です。
歌うことが大好きです。イタリア民謡とかトスティとか。
小旅行も大好きです。新緑や残雪の山並みを見るとドキドキします。

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